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2026-09-20

内窓とカバー工法はどっちを選ぶ?判断の分かれ目を実例で解説する

内窓とカバー工法はどっちを選ぶ?

窓の断熱を調べていくと、内窓を足す方法と、カバー工法で窓ごと入れ替える方法の二つに行き当たります。どちらも当社が東京で実際に行っている工事ですが、どちらを選ぶかは好みで決まるものではありません。建物と窓の条件で、選べる方が決まってしまう場面のほうが多いのが実際です。この記事では、当社が東京で施工した8件の内訳をもとに、判断がどこで分かれるのかを整理します。

株式会社エコマド工房(窓と建物の断熱に特化したリフォーム専門店)

公開日:2026年9月20日/最終更新日:2026年9月20日(本記事は2026年8月時点の情報です)
読了時間:約9分

内窓とカバー工法は、どっちを選べばいいですか?

ご自身の好みで決める前に、条件で絞られます。決め手になるのは、その窓の外側に手を出せるかどうかと、今の窓枠がどんな状態かの二つです。多くの場合、この二つで選べる方が決まります。

最初にお伝えしておきます。この二つは「どちらが優れているか」を比べるものではありません。使う場面が違う工事です。

内窓は、今ある窓を残したまま、その内側にもう一つ窓を足す工事です。カバー工法は、今ある窓の枠を残して、その上に新しい窓を被せて入れ替える工事です。

言葉のうえでは似ていますが、手を入れる場所がまったく違います。内窓は部屋の内側だけで完結します。カバー工法は、窓そのものを入れ替えますから、外側にも手が入ります。

この違いが、そのまま「選べるかどうか」に効いてきます。集合住宅では、窓の外側は建物全体に関わる部分として扱われるのが一般的で、住戸の持ち主が単独で入れ替えられるものではありません。一方、内窓は住戸の内側に取り付けるものです。

まず押さえたい、二つの違い

手を入れる場所が違います。

項目内窓カバー工法
今ある窓残します枠を残して建具を入れ替えます
手を入れる場所室内側だけ室内側と外側の両方
窓の枚数二重になります一つのままです
外から見た様子変わりませんサッシの見え方が変わります

出典:当社の施工実務にもとづく整理(2026年8月時点)

以下、判断がどこで分かれるのかを順に見ていきます。

判断の分かれ目は、具体的にどこですか?

四つあります。建物が集合住宅か戸建てか、今の窓枠が使える状態か、窓枠にどれだけ奥行きがあるか、そして工事のあいだ窓が開いたままになってよいかです。

当社が現地調査で見ているのは、おおむねこの四点です。順に説明します。

判断が分かれる四つの点

上から順に効いてきます。

確認する点内窓に向くカバー工法に向く
建物の種類集合住宅の住戸戸建て
今の窓枠の状態状態を問いません枠がしっかりしていることが前提です
窓枠の奥行き内窓が納まる奥行きが要ります奥行きは問いません
工事中の開口窓を開けたままにしません一時的に窓が外れます

出典:当社の現地調査での確認項目(2026年8月時点)

一つめの建物の種類が、いちばん大きく効きます。集合住宅では窓の外側に単独で手を入れられないことが多く、その時点でカバー工法は選択肢から外れます。

二つめの窓枠の状態は、カバー工法の側の前提条件です。カバー工法は今の枠を土台にして新しい窓を被せますから、その枠が傷んでいれば成り立ちません。木の枠が腐っている、金属の枠が大きく歪んでいるといった場合は、この方法は使えません。

三つめの奥行きは、内窓の側の条件です。内窓を取り付けるには、窓枠の内側に一定の奥行きが必要です。足りない場合はふかし枠で足せますが、ほとんど取れない窓では内窓自体が難しくなります。

四つめは工事当日の話です。カバー工法では、今の建具を外して新しいものを入れるあいだ、窓が開いた状態になります。高層階や交通量の多い通り沿いでは、この点をあらかじめご相談しています。

内窓の場合、今の窓は最後まで閉まったままです。取り付けるのは室内側だけですから、外気が部屋に入ってくる時間がありません。夏の暑い日や冬の寒い日に工事をする場合、この違いは当日の室内環境に表れます。

四つの点はどれか一つで決まるものではなく、重なり方で判断します。たとえば戸建てで窓枠の状態がよくても、窓枠の奥行きが十分にあり、今の窓に不具合がないのであれば、内窓のほうが工期も費用も抑えられます。逆に、集合住宅であればその時点で内窓に絞られます。

東京の実例では、どう分かれましたか?

当社が東京で施工した8件のうち、23区内の6件はすべて内窓、八王子市の2件はカバー工法による窓の交換と玄関ドアの交換でした。好みで分かれたのではなく、建物の条件で分かれています。

実際の内訳をそのままお示しします。

当社が東京で施工した8件の内訳

2026年8月時点の自社集計です。

所在建物選んだ方法工期
荒川区東日暮里マンション内窓1日
葛飾区白鳥築23年マンション内窓(真空ガラスと併用)1日
江戸川区北小岩築26年マンション内窓1日
練馬区氷川台築42年マンション内窓1日
世田谷区池尻築57年マンション内窓2日
世田谷区代田築33年戸建て内窓1日
八王子市宮下町築20年戸建てカバー工法による窓の交換3日(玄関ドア交換を含む)
八王子市宮下町築20年戸建て玄関ドアの交換3日(窓交換を含む)

出典:エコマド工房 施工事例(東京・自社集計・2026年8月時点)

23区内の集合住宅は6件すべて内窓です。カバー工法を使ったのは、八王子市の戸建て1件でした。

注目していただきたいのは、世田谷区代田の戸建てです。戸建てでありながら内窓を選んでいます。つまり、戸建てだから必ずカバー工法になる、というわけではありません。

戸建てで内窓を選ぶ理由はいくつかあります。今の窓に不具合がなく入れ替える必要がない、工期を短くしたい、費用を抑えたい、といった事情です。この事例は引違い窓・FIX窓・開き窓を組み合わせた工事で、1日で完了しています。

一方、八王子市の事例では、窓の交換と玄関ドアの交換を含む工事全体で3日をいただきました。開口部そのものを入れ替える工事ですから、内窓に比べれば工程は増えます。

両方できる場合は、何を基準に選びますか?

工期、費用、窓の見え方、そして掃除の手間です。戸建てで窓枠の状態もよく、どちらも選べるのであれば、この四つで決めていただくことになります。

条件で絞りきれなかった場合の話です。ここからは、暮らし方の話になります。

両方選べるときの見比べ方

どちらが良いという話ではありません。

見る点内窓カバー工法
工期短く済みます内窓より長くなります
窓の開け閉め二回開けることになります一回で済みます
掃除する面増えます増えません
今の窓の不具合そのまま残ります解消されます
外から見た様子変わりません変わります

出典:当社の施工実務にもとづく整理(2026年8月時点)

日常の使い勝手でいえば、二回開けるという点は毎日効いてきます。よく出入りする掃き出し窓では、これを負担に感じる方もいらっしゃいます。逆に、めったに開けない窓であれば、ほとんど気になりません。

今の窓に不具合がある場合は、話が変わります。建具の動きが重い、鍵がかかりにくい、隙間風が入る、といった症状は、内窓を足しても消えません。内窓は今の窓の内側にもう一枚足すだけで、今の窓そのものを直すものではないからです。

今の窓の不具合を直したいのであれば、内窓ではなく窓の入れ替えを検討してください。ここを取り違えると、工事のあとで「思っていたのと違う」ということになります。

見た目については、内窓は外から見て何も変わりません。これを利点と受け取る方もいれば、この際サッシごときれいにしたいと考える方もいらっしゃいます。ここは好みで決めていただいてよい部分です。

どちらも選べないことはありますか?

あります。窓枠の奥行きがほとんど取れず、かつ窓の外側に手を出せない、という条件が重なった場合です。その場合はガラスだけを替える方法を検討します。

実際にご相談をいただくなかで、二つとも難しい窓というものがあります。

内窓には奥行きが要ります。カバー工法には外側からの作業が要ります。集合住宅の住戸で、しかも窓枠に奥行きがほとんどないという条件が重なると、どちらも難しくなります。

この場合に検討するのが、ガラスだけを性能の高いものに替える方法です。当社が葛飾区白鳥の築23年マンションで行った工事では、内窓に真空ガラスを組み合わせています。ガラスそのものを替える手立てがあることは、覚えておいてください。

条件が厳しいときの選び方

現地調査で判断します。

条件検討する方法
奥行きが足りない・外側に手を出せないガラスの交換を検討します
奥行きがわずかに足りないふかし枠を足して内窓を入れます
今の窓枠が傷んでいる(戸建て)枠ごと入れ替える工法を検討します

出典:当社の施工実務にもとづく整理(2026年8月時点)

ガラスの交換は、窓の枠や建具はそのままで、はまっているガラスだけを性能の高いものに入れ替える方法です。ただし、今の建具がその厚みのガラスを受けられるかどうかという条件があります。ここも現地で見なければ判断できません。

当社がこうした条件を一つずつ確かめているのは、後から取り返しがつかないからです。工事を終えてから「思っていた方法ではなかった」となっても、窓はもう一度やり直せるものではありません。窓を見せていただく時間を先にいただくのは、そのためです。

決める前に、確認しておくことは?

窓枠の内側にどれだけ奥行きがあるか、今の窓に不具合がないか、その窓を普段どう開けているか。この三つを控えておいていただくと、話が早く進みます。

現地調査の前に、次の点を見ておいていただけると、ご相談がすぐ具体的になります。

事前に見ておきたい三点

正確でなくて構いません。

見る点確かめ方
窓枠の奥行き窓枠の内側に、定規を当ててまっすぐ測れる平らな面が何センチあるか
今の窓の不具合動きが重い、鍵がかかりにくい、隙間風がある、といった症状の有無
普段の開け方毎日開ける窓か、季節に数回しか開けない窓か

出典:当社の現地調査での確認項目(2026年8月時点)

三つめの「普段の開け方」を挙げているのには理由があります。この情報がないと、二回開けることが負担になるかどうかを判断できないからです。数値だけでは決められない部分です。

当社は東京23区全域と、武蔵野市・三鷹市・調布市・狛江市などの近郊に対応しています。現地調査では窓を一つずつ見て、どちらが向いているかをその場でご説明しています。

どちらの工事も当社で行っていますので、片方に寄せてご案内することはありません。条件で決まる部分は条件で、暮らし方で決まる部分はご相談のうえで決めていきます。

ご相談の場で「結局どちらがいいのか」と聞かれることがあります。そのときに当社がお答えしているのは、まず条件で絞り、残った選択肢を暮らし方で選ぶ、という順番です。この順番を逆にすると、希望を先に固めてから条件で覆されることになり、話が振り出しに戻ってしまいます。

東京の場合、集合住宅にお住まいの方からのご相談が多くを占めます。その場合、条件の段階で内窓に絞られることがほとんどです。そこから先は、どの窓に入れるか、どの形にするか、どの色にするかという話になります。カバー工法と迷う場面は、実際にはそれほど多くありません。

戸建てにお住まいで、今の窓に不具合が出ている方は、逆に迷っていただく価値があります。不具合を残したまま内窓を足すのか、窓ごと入れ替えて不具合も解消するのか。ここは費用と工期と、これから何年その家に住むのかで答えが変わる部分です。

内窓とカバー工法は、どちらが断熱に効きますか?

窓の条件と選ぶ製品によって変わるため、どちらが上と言い切ることはできません。それより先に、その窓でどちらが選べるかが条件で決まってしまうことのほうが多いのが実際です。

マンションでカバー工法は選べますか?

窓の外側は建物全体に関わる部分として扱われるのが一般的で、住戸の持ち主が単独で入れ替えられるものではありません。当社が東京の集合住宅で施工した6件は、いずれも内窓です。

戸建てなら必ずカバー工法になりますか?

いいえ。当社が世田谷区代田の築33年戸建てで行った工事は内窓です。今の窓に不具合がなく、工期や費用を抑えたい場合は、戸建てでも内窓を選ぶことがあります。

今の窓の建具の動きが悪いのですが、内窓で直りますか?

直りません。内窓は今の窓の内側にもう一枚足すもので、今の窓そのものには手を入れないためです。動きや鍵の不具合を解消したい場合は、窓の入れ替えをご検討ください。

カバー工法の工事中、窓は開いたままになりますか?

今の建具を外して新しいものを入れるあいだ、一時的に開口した状態になります。高層階や交通量の多い通り沿いでは、この点を事前にご相談したうえで工程を組んでいます。

どちらが向いているか、その場で教えてもらえますか?

はい。現地調査で窓枠の奥行きと今の窓の状態を確認し、その場でご説明しています。どちらの工事も当社で行っていますので、片方に寄せたご案内はいたしません。

どちらが向いているか、窓を見てご説明します

内窓もカバー工法も当社で行っています。東京23区と近郊にお伺いし、窓ごとに条件を見たうえで、選べる方と選ぶ理由をその場でご説明します。ご相談は無料です。

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出典・参照